質屋で働くためには、これまではルイヴィトン、エルメスなど主要なブランドさえ押さえておけば安心でした。しかし、長引く不況、消費者の嗜好の変化などで流通するブランドも多様化しています。質屋業界では知られていなくても、売れるブランドは無数にあります。新商材とするため、あるいはお客様に「ええ~っ、このブランド知らないの~!」と言われ恥をかかないためにも、様々なブランドのことを学ぶ必要があります。そこで、今回より新旧問わずブランドの歴史や人気商品等を紹介していきます。
【アニエス・ベー】
agnes b.
シンプルながらもエスプリ感がきいたファションセンスで性別、年齢にかかわらず幅広い人気のブランド。1975年、フランス人デザイナー、アニエスが立ち上げました。
『アニエスベー』のbは彼女の最初の夫の頭文字をとったものです。第一号店はパリ1区 ジュール通り3番わらず着用できるシンプルでスタンダードなデザインをテーマに、服やバック、小物類、腕時計など幅広く展開しています。日本には1984年に上陸。1995年に発地というファッションから程遠い場所。肉屋の店舗を改造したブティックをオープンしました。流行に関生した阪神大震災復興支援 のためにTシャツを作るなど慈善活動にも熱心なことで知られています。
【バレンシアガ】
BALENCIAGA
豊富なラインナップで人気急上昇中のブランド。1895年、スペイン人のクリストバトル・バレンシアガがスタート。その後はパリに移住し店をオープンさせました。デザイナーの交代を経て、1998年からフランス人ニコラ・ゲスキエール氏が就任しています。2001年にグッチグループの傘下になりました。
バレンシアガの数あるバックのなかでも人気なのが、エディターズバックシリーズ。特に人気があるのはザ・ファーストやザ・シティです。ちなみに『エディター』の意味は雑誌などの編集者の意味。A4サイズの書類も入り、肩からかけられるという実用性と機能性が魅力で、ファッション誌の編集者が愛用したため人気に火がつきました。
【セリーヌ】
CELINE
エレガントでシック、世代を超えて幅広く支持をえているブランド。1945年セリーヌ・ヴィピアナが夫と共同でパリに子供靴専門店をオープン。その後、衣服やバック、小物などを扱うようになります。
1996年にはLVMHグループの一員となりました。現在のデザイナーは元クロエのデザイナーでもあったフィービー・フィロです。日本に本格的に上陸したのは2005年。直営店を銀座並木通りにオープンさせました。ブギーバックが人気。セリーヌのシンボルマークでもある『ブラゾン』をプリントした商品です。素材によって定価が異なります。ラムスキンの素材なら20万前後、クロコの物だと200万前後になります。
【クリスチャン・ディオール】
Christian・Dior
伝統的な美しいシルエットのデザインで根強い人気を誇るブランド。フランス人のクリスチャン・ディオール が1946年にパリでショップをオープン。当初は芸術家を志していて、40歳デビューという遅いスタートでした。
女性向けのドレスやスカートとともに、香水、毛皮、化粧品など、当時の女性のスタイルを一変させるほど衝撃的なブームを巻き起おこしました。経営面では、近代的な方針や活発な宣伝を採用し、他店を大きく引き離した売り上げを達成しましたが、一時期はフランスの公的救済を求めるほど経営が悪化しました。しかし買収による経営者の交代、デザイナー変更などの改革により経営を立て直します。レディーディオールやトロッターなどに次ぐ人気ラインのリリースが待たれます。
新旧問わずブランドの歴史や人気商品等を紹介。