【ドルチェ&ガッパーナ】
DOLCE&GABBANA
ドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッパーナによって設立。『シチリアの女性』をイメージとした情熱的でセクシーなデザインが人気です。二人は1980年にミラノのファッションデザイナーのスタジオで働いていた頃に出会い、その後ミラノの中心部にオフィスを構え、85年にデビューして注目を集めました。
最初はレディースコレクションのみでしたが、その後ニットウェアや、ランジェリー、ビーチウェア、メンズウェアを立て続けに発表します。
1994年には、セカンドライン『D&G』を発表しました。2005年、公私共に仲のよかった二人は、パートナーを解消しましたが、今でも変わらず美しく力強いコレクションを展開し続けています。
2011年、日本では、セカンドブランド「D&G」は撤退し、富裕層向けの「ドルチェ&ガッバーナ」の事業に特化しました。
イタリアでは『グッチ』とも肩を並べる程の人気ブランドに成長し、国内でも百貨店でも高級ブランドフロアに店舗を構えるほど知名度は高くなっています。
どちらかといえばアパレルが主のブランドですが、バッグや財布なども多く発表しています。
【エミリオ・プッチ】
EMILIO PUCCI
創始者はイタリア出身の『エミリオ・プッチ』。 貴族の家に生まれ、そうそうたる学歴を持ち、パイロットや政治家を務めるなど多岐に渡り活動していました。
高校時代にオリンピックのスキーチームの選手だった経歴もあることから、スキーウェアを自らデザインし、雑誌に掲載されます。
以後、同誌から女性用の冬服のデザインを依頼され、衣服やカーペット、アポロ15号使節団のロゴ等を手がけ、デザイナーとして不動の地位を築きます。
1992年に亡くなった後も娘がデザイナーを受け継ぎ、1997年にミラノの会社に経営権を譲渡したあと、2000年には、LVMHグループの傘下に入ります。
その後、何度かのデザイナー交代を経て、現在は元ウンガロのピーター・デュンタスがデザイナーを務めています。
たくさんの色が絶妙なバランスで組み合わされたカラフルなプッチ柄は圧倒的な存在感を放ち、現在でも多くの人々を魅了しています。
【フェンディ】
FENDI
毛皮コートの裏地として採用されたズッカ柄がシンボルの、根強い人気のブランド。
1925年、イタリアでフェンディを創業したエドアルド&アドーレ・フェンディ夫妻は、ハリウッドで流行っていた毛皮のコートを販売し、一躍その名を広め、人気のメゾンとなりました。
夫妻は5人の娘を授かり、1946年に長女のパオラが仕事を始めたのを機に、一家でブランドの成長を支えることになります。
フェンディが大ブランドへと躍進を遂げるきっかけとなったのは1965年。
当時『モード界の帝王』とその名を轟かせた、シャネルのデザインも手掛けたカール・ラガーフェルドを迎えます。
彼はさまざまな技法を使い、クラシックな毛皮のイメージを一新させました。コートや革製品の裏地に使われていた『ダブルF』の柄をバッグに用いた『ズッカ柄』を開発し、大ブームとなります。
2000年頃は、このズッカ柄が大人気となり街中でもよくみかけましたが、いまや目にすることが珍しくなりました。
最近ではピーカブーやトロワジュールなど革を中心としたバッグを展開しており、鮮やかな色合いから人気が再び出てきています。
【ベルルティ】
Berluti
1895年、初代のアレッサンドロ・ベルルッティがパリで紳士靴専門のメゾンを創業。
110年を超える歴史があり、多数のアーティストたちに愛され、現在も各界の著名人から愛用されています。
人気を不動のものにしたのが、1900年のパリ万博でした。
以降、靴工房の会社を興し、その経営を息子のトレッロに任せてイタリアへ戻り、靴職人としての技術を若者たちに伝えることに人生を費やしました。
2代目となったトレッロも幼いころから職人としての気質を持ち、事業をさらに拡大します。
現在のデザイナーは4代目となるオルガ・ベルルッティです。
彼女はブランドを改革し、女性ならではの斬新なアイデアを取り入れ、これまでタブーとされてきた色使いなど多彩なカラーを使用しました。
この彩色技術は『パティーヌ』と名付けられ、深みのある色彩表現と高く評価されています。
2005年からレザーの技術を応用したバッグや小物等のラインもスタートさせました。
現在ではLVMHグループの傘下に入っています。